化学の基本。電荷の偏りと酸塩基の一例
化学は原子と原子がぶつかって結びつきあったり、ほかの原子とさらにぶつかって相手を変えたりすることで反応が起きます。そのときの相性がとても大切なのです。
その相性を理解するときに用いる一つの言葉が「電気陰性度」になります。
電気陰性度は不思議な数値で単位はありません。しかも実測値でもありません。定義もいくつかあります。しかし、化学反応を理解するときに用いると非常に理解しやすいことが多いのです。
例えば、NaOHとH2SO4には両方に-OHの構造がありますが、水酸化物イオンを電離するか水素イオンを電離するのかは電気陰性度を元に解説できます。
まずNaOHの3原子を電気陰性度の大きい順に並べるとO>H>Naです。なので、最も電荷の偏りが出るのはNaとOの間で激しいです。よってここで切れます。
H2SO4の3種類の原子ではO>S>Hです。なので、最も電荷の偏りが出るのはOとHの間です。よってここで切れます。
こうして考えてやると、「なんでこいつは塩基なんだ?」「なんでこの分子は酸なんだ?」というのも考えられます。
切れる場所の見分け方
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